フォード・パフォーマンス・パーツが市販するレーシングカー「マスタング・FR500」には、カテゴリーに合わせた様々な車両が用意されています。
本日はそんなフォード・マスタング・FR500の多様なバージョンの紹介と共に、2007年にFIA GT3カテゴリーに参戦した、「フォード・マスタング・FR500GT3」をご紹介しましょう。写真も多めに掲載しましたので、市販車をカスタムする際の参考にしていただけると幸いです。
競技用として市販されているレーシングカー「マスタング・FR500」のラインナップは多様ですが、まずは代表的なモデルをご紹介していきましょう。
まずは「マスタング・FR500CJ」(写真左)です。
先日本ブログでもご紹介したモデルですが、この車両は1968年に市販され、同年のNHRAウインターナショナルズで優勝した「フォード・マスタング・コブラジェト」の40周年記念モデルとして2008年に製作。パワーユニットは5.4リッターのスーパーチャージド・エンジンで、最大出力は400馬力。トランスミッションは6速MTと3速ATが用意されています。
続いてマスタングのワンメイクレース「マスタング・チャレンジ」用に2008年に販売されたのが「マスタング・FR500S」(写真左)。製作はミシガン州のAutoAlliance International社が担当。パワーユニットは4.6リッターの3バルブ・V8で、コールドエアーキット、大容量ラジエター、調整式ダンパーなどが組み立てられます。トランスミッションは6速MTのみ。最大出力は325馬力とNAらしくやや控えめな数値ですが、ワンメイクですから、ハイパワー=高価格にならないよういい塩梅に調整されたものかと。
前述した「FR500S」がアマチュア向けロードレーシングカーだとしたら、「マスタング・FR500C」(写真左)はまさにプロ向けのロードレーシング・バージョン。コードネーム「Boy Racer」と呼ばれ、「グランダム・コニ・チャレンジシリーズ(Grand Am KONI Challenge Series)」参戦のホモロゲ獲得を目的のひとつとしています。パワーユニットは5.0リッターの「カマーR50(Cammer R50)」。2005年にデビューしたこの車両は同シリーズで9回のポールポジション、13回の勝利を記録。2009年現在もシリーズ・チャンピオンを決めるなど、デビューから4年経った現在でも高性能を維持している類まれなマシンといえます(最大出力は約400馬力)。
アメリカ国内最高峰のロードレーシングで活躍する「マスタング・FR500C」を欧州でも活躍できるよう「FIA GT」カテゴリー向けに設計したのが「FR500GT」です。この「FR500 GT」にはカテゴリーに合わせて、「GT4」(写真なし)と「GT3」(写真左)が存在します。「GT4 ヨーロピアンカップ(GT4 European Cup)」向けに製作された「マスタング・FR500 GT4」は、ポルシェ、マセラティ、BMWなどの強敵を相手にし、 400馬力オーバーの5.0リッター・カマーエンジンで活躍。一方、「マスタング・FR500 GT3」は世界のトップシリーズで活躍できるロードレーシングカーとして2007年に開発。「FIA GT3 ヨーロピアン・チャンピオンシップ(FIA GT3 European Championship)」向けに製作され、パワーユニットにはフォード・レーシングのカマーV8エンジンを搭載し、その最大出力は550馬力以上となっています。GT3のレギュレーションに合わせて軽量化も行われ、乾燥重量はわずか1350kg。市販価格は23万9500ユーロといいますから、1ユーロ138円換算で約3305万円ですね。詳細なスペックを知りたい方は、ジュネーブのGT3参戦チームが制作したスペック表(英文・PDF)を掲載しましたので、下記からダウンロードしてください(ファイルをダウンロード)。
上記以外でも、マスタングはドリフトやSCCAなど様々なレースで活躍中。それにしても、ナショナルイベントのドラッグレーシングから、国際格式のロードレーシングまで、コースやカテゴリーを選ばず、どんな競技にも対応できるということだけを見ても、マスタングの高いポテンシャルが想像できますね。