米ゼネラルモーターズ(以下GM)は、同社のプラグイン・ハイブリッドカー「シボレー・ボルト(Chevrolet Volt)」に搭載されるリチウムイオン・バッテリーに対して、世界初となる8年間・10万マイルの保証を標準で付与することを発表しました。これは電気自動車のバッテリー保証としては自動車業界で最長、しかもオーナー変更の際も無償で引き継がれる画期的な保証とのこと。
GMはボルトの「総合バッテリー保証」を161個すべてのバッテリー構成部品に対して適用し、さらに温度管理システム、充電システム、電気駆動システムもこの保証の対象としています。
「バッテリーに温度管理システム?」と疑問を持つ方がいるかもしれませんが、実はボルトに搭載されるバッテリーは、-25℃から+50℃まで広範囲の温度に渡り充電時の信頼性が確保されるようになっており、低温時にはバッテリーがヒーターによりあらかじめ加熱され、最大限の出力性能で充電される設計となっているのです。
さらにバッテリーにとって最も過酷な条件である高温時には、逆にバッテリーを冷却する構造になっており、今回の「総合バッテリー保証」では、これらの温度管理システムも対象となっています。
ボルトのバッテリー制御システムは他にもいくつかの特徴を備えており、そのうちのひとつが常時バッテリーの最適動作をリアルタイムで監視する機能でしょう。
これは500以上の診断プログラムを1秒間に10回実行することでバッテリーパックの状態を常時監視するというもの。診断プログラムのうち、85%はバッテリーパックが安全に動作しているかを監視し、残りの15%でバッテリー性能と残容量を監視しているそうです。
また、過充電や過放電はバッテリー寿命を短くしてしまうことが知られていますが、ボルトの場合、バッテリーの満充電と完全放電の領域に「緩衝領域」が設けられ、バッテリーの過充電や過放電を防止し、長寿命を実現しています。
9個のモジュール、288のセルを持つボルトのリチウムイオンバッテリーは、2007年以降100万マイル・400万時間をかけて検証試験が行われており、振動、温度変化、回路短絡、腐食、ホコリ、衝撃、水没、衝突・貫通、極端な温度変化などの過酷なテストをクリア。このためGMは品質そのものに万全の自信を持っており、今回、長期保証の実施を決めたとのこと。
ボルトのバッテリーはブラウンズタウン・タウンシップ工場において、間もなく量産が開始される予定です。